1.梅酒・果実酒作りになぜ氷砂糖?
果実酒作りの魅力は自分の手でいろいろな果実の味覚や香り・色彩をお酒という身近な飲料で健康的に味わい、楽しむことにあります。ですから、新鮮な果実のおいしさをそのまま引き出すことがとても大切なポイント。
氷砂糖には浸透圧の作用で果実のエキスを『ギュッ』と引き出す効果があるのです。
またさっぱりしたクセのない甘さが果実のおいしさを損なうことなくまろやかに仕上げてくれます。
さらに、果実酒作りで重要なのが『熟成』。氷砂糖の大きな結晶が、少しずつ溶けていくと同時に果実のエキスを絶妙なバランスで引き出し熟成してくれます。他の粒の小さい甘味料(グラニュ糖や果糖)などでは下に沈殿し、溶けなくなります。だからといってかき混ぜたりするのは禁物。せっかくの果実が傷ついたり、雑菌が入ったりします。
氷砂糖であれば、漬け込んでそのまま放っておいても大丈夫、自然に溶けてしっかり熟成してくれます。
昔から梅酒・果実酒には氷砂糖と言われるのはちゃんとした理由があったのです。
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2.氷砂糖とふつうのお砂糖はどう違うの?
砂糖類は一般的に製法の違いや色・形の差で色々な種類がありますが、ふつう家庭で良く使われている上白糖やグラニュ糖などと氷砂糖はどう違うのでしょう?
氷砂糖の製法は名前の通り氷のように冷やして固めていると思っている方も少なくないのでは?
もちろん砂糖をたくさん溶かして固めたり打ち抜いたりしたあめ玉や、砂糖を練り固めて乾燥した角砂糖や押型砂糖などとも違います。
氷砂糖は最高級のグラニュ糖を原料にして全く混ぜものをせずに、砂糖の小さな結晶の一粒ずつを大きく育てたもので結晶は全く純粋でないとこのようには育ちません。
では、どのように大きく育てるのでしょうか?
氷砂糖の製法には大きく2種類に分かれます。
1)静置法
昔からある製法です。長方形の皿の中に小さな氷砂糖を入れ、グラニュ糖を溶かした糖液をはり、温室で静置したまま結晶を育てる方法で約30日前後の日数が必要です。製品は上一等(またはロックシュガー)と呼ばれ結晶は大きく不揃いです、1945年以前はこの上一等が主流でした。
2)攪拌機法
回転結晶機を使用する生産方式で糖液と小さな氷砂糖を入れ、温度を一定に保ちながら攪拌する製法で、約7日前後の日数が必要です。製品はクリスタルと呼ばれ現在では最も一般的に流通し、果実酒用として最適な氷砂糖です。
◎結晶が育つということは純粋な蔗糖分だけが結晶の中に吸収され不純物がはじき出されるため、品質は砂糖の中で最高と言えます。
おいしい果実酒を作るためには、良質の果実・甲類ホワイトリカー・氷砂糖の組み合わせがベストマッチング!!
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3.氷砂糖はどう使ったらいいの?
『氷砂糖』というと何だか特別なお砂糖のように思いがち
果実酒を作るときにしか氷砂糖は使わないと言われる方も多いと思います。
氷砂糖は“果実酒専用”ではなく“果実酒に最適”な砂糖なのです。
もちろん使い方は一般的なお砂糖と変わりはありません。
氷砂糖を使って料理すると、氷砂糖の特徴でもある素材の持ち味を生かすさっぱりとした甘みはしつこさを感じさせません。 むしろ、素材の味を十分に際立たせる名脇役として活躍してくれます。
他の砂糖ではなかなか味わうことのできない『おいしさ』を生みだし、“いつもと違う”食事を楽しめるはずです。
これが砂糖の王様と言われる由縁です。
「氷砂糖のあの大きな粒が溶けるかどうか心配」と敬遠される方もご安心を!
料理に適した小粒タイプがあり、通称『煮豆用』や『料理用氷砂糖』として販売いたしております。
もちろん、コーヒーや紅茶にも幅広くお使いいただけます。
この機会に氷砂糖をご家庭に常備されてみてはいかがでしょうか?
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